ナイジェリア女子代表、史上最多11度目のWafcon制覇へ!モロッコで開幕
アフリカ女子サッカーの頂点を決めるWafcon(女子アフリカネイションズカップ)2026がモロッコで開幕。大会史上最多10度の優勝を誇るナイジェリア女子代表「スーパーファルコンズ」が、前人未到の11度目の戴冠に挑む。
昨年7月、同じモロッコの地で開催された前回大会で「ミッションX」と銘打った快進撃を完遂。決勝では開催国モロッコを3-2で下し、記録を更新する10度目の優勝を飾った。あれから1年。王者として再び北アフリカの地に降り立ったスーパーファルコンズには、大きな期待と同時に、全アフリカから狙われる重圧ものしかかる。
「今や我々はチャンピオン。どの国も我々を引きずり下ろそうとしてくる。簡単ではない。それはよく分かっているし、十分に準備を整えていく」――昨年の戴冠劇を指揮したジャスティン・マドゥグ監督は、そう語り警戒心を緩めない。
選手時代にWafconを4度制したアン・チエジネ・アシスタントコーチも、「どの国もナイジェリアを倒したいと思っている。だからこそ、よりハードにトレーニングしてレベルを上げていかなければならない」と、王座防衛への決意を口にする。
今大会のグループCで、ナイジェリアは初出場のマラウイ、ザンビア、エジプトと対戦。まずは初戦でマラウイと激突する。
\n\nベテランと若手の融合、そして新たな戦力
スーパーファルコンズの強みは、そのタレント層の厚さだ。キャプテンで昨年の大会MVPに輝いたラシーダット・アジバデ、現アフリカ年間最優秀ゴールキーパーのチアマカ・ンナドジー、そして6度のアフリカ年間最優秀選手に輝くアシサト・オショアラ。この顔ぶれだけでも、相手ディフェンスにとっては悪夢でしかない。
しかしマドゥグ監督は、経験値だけに頼らない。スウェーデンのクラブでプレーする若きストライカー、ジョイ・オメワをはじめ、若手選手を積極的にチームに組み込んだ。オメワは昨年のWafconをテレビで観戦していた一人だ。「前回の大会は本当に興奮した。どの試合も素晴らしかった。今年はもっと大きなものになると思う」と目を輝かせる。
また、新たに加わった21歳のゴールキーパー、コンフォート・エラボーも注目だ。オランダ生まれ、イングランド育ちの彼女は、カメルーンとの親善試合でデビュー。「監督が若手に与えてくれる信頼は本当にありがたい。すぐにチームに溶け込めるとは思わなかったけど、みんなが温かく迎えてくれた」と語る。ンナドジーを「お姉さんのような存在」と慕い、ナイジェリア代表を選んだ理由を「血の中に流れているもの。自分のルーツを代表できることに、これ以上の名誉はない」と力強く話した。
\n\nW杯出場権もかかる大舞台、強豪ひしめくグループ
今大会は、チーム数が12から16に拡大。さらに、来年のブラジルW杯の予選も兼ねており、ベスト4に進出したチームにW杯出場権が与えられる。まさに一戦一戦が運命の分かれ道だ。
ウインガーのフランシスカ・オルデガは、「まず第一の目標はW杯出場権を獲得すること。その後でタイトル防衛を考えたい」と冷静だ。「プレッシャーは全く感じていない。アフリカのどのチームと戦っても、自分たちの力を発揮できる」。
とはいえ、道のりは決して平坦ではない。グループCには、強力な双子の姉妹を擁するマラウイがいる。姉のタビタ・チャウィンガはフランスのリヨンで5連覇に貢献し、妹のテムワ・チャウィンガはアメリカNWSLで2年連続得点王とMVPを獲得。まさに世界トップレベルのストライカーだ。さらにザンビアには、バーブラ・バンダとラシェル・クンダナンジという、こちらも米国でプレーする経験豊富なデュオが待ち構える。
マドゥグ監督は「どのチームも過小評価してはいけない」と警戒。アジバデ主将も、初出場のマラウイについて「彼女たちの進歩を示している」と油断は禁物だと語る。
\n\n困難を乗り越え、さらなる高みへ
チームはモロッコ到着後、盗難被害に遭うというアクシデントにも見舞われた。昨年の決勝でMVPに輝いたエスター・オコロンクォが、数百ドルを盗まれたと報じられている。また、守備の要で昨年の大会で中心的な役割を果たしたアシュリー・プランプトルが足の負傷で不在という痛手もある。
それでも、ナイジェリアは「倒すべきチーム」であり続ける。今大会の優勝賞金は前回の2倍となる200万ドル(約1億5000万円)。アフリカ女子サッカーの成長を象徴する数字だ。
若きGKエラボーが言う。「母であることが、誰かの物語の終わりであってはならない」。この言葉が示すように、スーパーファルコンズには、経験と若さ、そして未来への希望が詰まっている。11度目の頂点へ――王者の戦いが、今始まる。

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